海藻へのこだわりB
素材特性にこだわる・・・「ガゴメとフコイダンのはなし」


「ガゴメ」だっていろいろあります。

「道南産ガゴメ使用」「函館産ガゴメ使用」「天然ガゴメ使用」…などなど、巷にあるガゴメ商品には、こんな標記を目にします。
確かに、函館を主な特産地とするためこのような標記となるのですが、実は生育する海域によって形態に特徴があったり、成分に差があります。
かつては、ガゴメの味やとろみで質の良し悪しを判断していたようですが、こうした勘に頼っていた定性的な部分が、これまでの都市エリア事業の研究成果で定量的に把握できるようになってきました。

ガゴメの形状については、簡単に説明すると、、函館山から戸井東部くらいまでの海域では、幅広のガゴメ。戸井東部から南茅部にかけての海域ではそれよりも若干スリムな形状で身の厚いものが生育しているようです。また、含まれる成分に関しても海域によって差があると報告されています。

形状以外では、天然のガゴメか、栽培されたガゴメか…といった区分もあります。海中に生育するという面では一緒ですが、岩礁上に生える前者と、栽培施設で種苗から生育する後者とでは、明らかに異なります。
天然のガゴメは、前述の形状の違いこそあるものの、海中で2年かけて生育したものが、漁師さんによって夏場に採取されています。栽培されたガゴメは、漁師さんによって初冬に種苗を植え付けた後、1年ないしは2年で収穫されます。1年栽培のガゴメは薄くて使い物にならない…などと言った声もあるようですが、なんと1年栽培のガゴメの方が良質のフコイダンを多く含むことも研究によって明らかにされてきました。

別の角度から見ると、薄いということは「やわらかさ」といった尺度では断然1年栽培のガゴメに分があるわけで・・・「やわらかさ」と「成分的な有用性」を使う側がしっかりと把握して商品化することで、天然のガゴメ以上に価値が高まると考え、わたしたちは、天然のガゴメを使う以上に、腕利きの漁師さんが丁寧に栽培した1年栽培のガゴメを積極的に商品に使っています。
また、採取する時期によってもフコイダンなどの含有量が異なるため、わたしたちはある一定時期に採取されたガゴメに限定して使うことで、クオリティの高いガゴメを皆様にお届けしています。

1年栽培のやわらかなガゴメ
(まるごと一枚巻いてみました。)

1年栽培のガゴメ(天日干しの様子)