海藻へのこだわり@
誠実に創る「産学連携の研究成果を商品づくりに」

海の中から海藻を見つめること70余年

当店もふくむグループアイアンは、1933年(昭和8年)の鉄組潜水工業所創業以来70余年にわたって潜水業を営んでおり、1978年(昭和53年)設立の有限会社アイアンと共に、国内外問わず各地の海と海藻を、海の中から見つめてきました。

こうした歩みの中で、わたしたちは海藻に対して、「海洋環境の保全・再生」と「健康食として海藻を食べる」といった両面から海藻について、より深く取組みたいという思いが芽生え、フィールドを中心とした調査研究に取組むようになりました。
10年ほど前からは、フィールドでの海藻に関する調査研究に加えて、藻場の再生・保全といった「海の森を守り育てる」ことを目的とした取組みとして、海藻栽培用ネットシステムを考案し、フィールでの試験栽培を行ってきました。(詳しくは、当HPの「海藻づくりやってます」というコンテンツにてご紹介いたします。)

また、「健康食として海藻を食べる」といった視点では、6年ほど前から調査研究に取組み、有望な海藻種に出会いました。それは、コンブ類の一種である「ガゴメ」という海藻です。ガゴメについてはフィールドでの知見も少なく、食材としての利用においても、伝統的なおぼろ昆布、とろろ昆布、松前漬などといった利用が主であったため、わたしたちは、海藻についての様々な知見を持つ北海道大学大学院水産科学研究院(以下、北大と省略)の門を叩くこととなりました。

産学連携のプロジェクトとの出会い

北大やコンブ等の海藻栽培の名人の漁師さんや地元の方々と共に、フィールドでの調査研究や商品化に向けた企画開発を進めていく中で、函館地域では、ガゴメのライフサイクル解明による新産業の創出・既存産業の活性化をテーマとした、「文部科学省都市エリア産学官連携促進事業(函館エリア)」(以下、都市エリア事業と省略)という、北大や北海道立工業技術センター(以下、工業技術センターと省略)を中心とする産学連携のプロジェクトが動き出しました。

※函館地域での「都市エリア事業」について詳しくはこちらをご覧ください。

参画メンバーの一員として、わたしたちはガゴメの資源増産やガゴメの利用、海辺の情報発信といった分野の調査研究に関ってきました。その中で、ガゴメのライフサイクルやガゴメに含まれる成分とその特長、食材としてガゴメを扱う際の注意点、季節ごとのガゴメの食味・成分等の変化…というように、生物学的知見のみならず、食材としての新たな可能性についても理解を深めることができました。
こうした経験が、わたしたちが商品づくりをする際の大きな糧となり、ひとつひとつの商品に反映されています。